今回は薬局って儲かるの?ってお話についてです。
薬剤師ではない方に向けての内容になっています。
結論:あんまり儲からない。
え、終わってしまった。うん、でも儲からないんだよね。
ちょっと解説していきます。
儲かるか儲からないかは、規模による
某大手調剤チェーンの社長が役員報酬貰いすぎて(7億円以上)マスコミに取り上げられましたよね。医師会もこれにはだいぶオコになりまして、国会まで波及して、年々大手薬局が儲けられないような仕組みになってっきています。大手調剤チェーンはほとんど丸の内近辺のビルに立派なオフィス構えてますからねー。儲かってますね!
医者「保険使って薬局が我々より儲けすぎ。解せぬ。いじめてやる。」
個人薬局や小規模薬局チェーンはどうなの?
ってお話ですが、これも厳しくなっています。薬局はコンビニより多く、全国に6万軒以上あるんですが、3万軒まで減らす政策を国が推し進めています。薬局業界は非常に特殊な小売業態でして、全シェアの8割近くが小規模薬局で構成されているんですね。3万軒つぶすってなったら、資本力や集客力が小さい弱小薬局から潰れるじゃないですかーやだー。
国「だから大手から苦しめるてる。次は君たちだ首洗って待っとけよ!」
現在そういった状況なので、薬局を開業を考えてる方はちょっと待ったです。
自分が薬剤師なら開業してもまだ旨味がある
薬局経営は薬剤師以外でもできます。飲食店のオーナーが数店舗経営していた薬局を知っていますし、私がいた病院の門前薬局は税理士法人がオーナーでした。でも、下記の理由で自分の取り分が少なくなってしまいます。
ぶっちゃけ薬剤師の人件費が高すぎる!
薬局を開設したら管理薬剤師(薬局長)が必要なんですね。
個人や小規模だと福利厚生や研修制度も少ないし、有給や休みも取りにくいので、薬剤師は高い給与を求めます。こういった高い給与のみの案件を渡り歩くジョブホッパー薬剤師に需要があります。そうですねー、場所によりけりですが年収650万~750万くらい。それに医療事務が必要です。正社員1名でもパート2名体制でもいいですが、営業している時間帯は常に1名は必要です。正社員なら年収250万くらい、パートなら扶養の範囲内2名が理想です。
薬剤師1名:650万
医療事務1名(もしくはパート2名):250万
法定福利15%:135万
合計1035万
最低限の人件費だけでこれだけかかっちゃううんですよ。
派遣薬剤師は高すぎる!
さらに、薬剤師が急に病気したとか退職するとかになったら、派遣薬剤師を雇います。派遣会社に支払う1時間のコストは6000円くらいです。1日5万円近くぶッ飛びます。半年も続ければだいたい赤字決定です。※無資格調剤行為をすると薬事法違反で営業停止処分くらいます。何回もしたら薬局開設許可を剥奪されます。
でも、自分が薬剤師で奥さんが医療事務だったらその人件費はかかりません。なので、薬剤師が開業するなら、まだサラリーマン薬剤師より全然稼げます。

まとめ
今回は人件費だけにフォーカスをあてました。処方せん枚数、処方せん単価、診療科目、不動産賃料などによって変わりますが、金額的に人件費が一番大きな問題になります。※薬の在庫も高額ですが、在庫管理の合理化や売れれば問題ないわけです。
結論:大手(500店舗とか)ならすごく儲かる。個人薬局ならオーナーが薬剤師ならそこそこ儲かるが、非薬剤師の場合はあんまり儲からない 。非薬剤師なら薬局以外で儲かる商売のほうが ” 多い ” ので、そっちやったほうがいいですよー。あえて薬局経営なんて儲からない商売しなくてもいいと思います。
かなりザックリとした内容ですが、薬剤師以外で開業される方は参考にしてください。